第23回 日本統合医療学会 発表演題

リフレクソロジーにより足部形態は変化する

背景

統合医療におけるリフレクソロジー(以下リフレ)とは足裏の反射区や蓄積物にアプローチし、足部に刺激をあたえて身体を整える相補代替療法である。足趾や足底が立位や歩行に果たす役割は極めて重要な意味を持ち、足部形態がQOLに関与することがわかっている。

目的

リフレ前後で足部形態に変化があるかを検討することを目的とする。

方法

女性15名30足(48.6±13.4歳)を対象とし、リフレ前後に足型計測を行った。足型計測は安静静止立位にて両足部の足型を描図し、第一趾高および足高を手測定した。描図した足型を製図し、第一趾側角度および第五趾側角度を算出した。また、リフレを行う施術部位は足裏から大腿部とし、1回の施術時間は60分とする。なお、対象者には十分な説明のもと書面にて合意を得て行った。

結果

リフレ後に第一趾高に変化があった23/30足の内、高さが減少した群は16/30足、高さが増加した群は7/30足であった。足高に変化があった22/30足の内、高さが減少した群は15/30足、高さが増加した群は7/30足であった。第一趾側角度に変化があった20/30足の内、角度が減少して第一趾が開いた群は13/30足、角度が増加して第一趾が閉じた群は7/30足であった。第五趾側角度に変化があった28/30足の内、角度が減少して第五趾が開いた群は17/30足、角度が増加して第五趾が閉じた群は11/30足であった。変化があった全ての群において、1%水準で有意差(p<0.01)が認められた。

考察

リフレや足部形態は精神的ストレスの緩和に関与することも示唆されており、リフレによる足部形態の調整は精神の安定を保つ可能性がある。今後は症例数を増やし、継続的なリフレが足部に与える影響と精神の安定性の相互関係を検討する必要がある。

結語

リフレにより足部形態が変化することがわかった。